冷蔵庫は記録装置

離れて暮らす家族が帰省したとき、いちばん情報が多いのは冷蔵庫です。本人は「ちゃんと食べている」と言います。冷蔵庫は違うことを言うことがあります。

見えるもの読み取れること
同じ商品が3つ4つある買ったことを忘れている。認知機能の変化
賞味期限切れが多い管理ができていない。食べていない
手つかずの惣菜が残っている食欲低下、または量が合っていない
肉・魚がないたんぱく質不足。買い物が難しい可能性
菓子パンと甘いものばかり調理をやめている
作り置きが何日も残っている食べる量が落ちている。食中毒の危険も
ほとんど空買い物に行けていない
調味料だけ古い調理をしていない

叱らないでください。「なんでこんなに溜めてるの」と言うと、次から隠されます。事実を確認して、対策に移してください。

作りすぎてしまう理由

高齢の方が一人分を作るのは、実は難しいことです。

  • 長年、家族分を作ってきた習慣。量の感覚が抜けません
  • 食材が一人分では売っていない。キャベツ1玉、豆腐1丁
  • 作るなら一度にという合理性。火を使う回数を減らしたい
  • もったいないという感覚。捨てられず、無理に食べるか、置き続ける

結果として、同じおかずを3日食べ続けることになります。飽きて食欲が落ち、栄養も偏ります。

量を減らす具体策

  • 小分けにして冷凍する。作ったその日に1食分ずつ分ける
  • 日付を書く。マスキングテープに日付。これだけで管理が変わります
  • 小さい容器に替える。大きい容器は多く作ってしまう
  • 買う量を変える。カット野菜、少量パック、冷凍野菜
  • 「使い切りの日」を作る。週1回、残っているもので済ませる
  • 冷蔵庫の中身を写真で共有する。離れた家族が把握できます

食べ残しの原因を分けて考える

残し方考えられる原因対応
全体を少しずつ残す量が多い、食欲低下量を減らす。回数を増やす(分けて食べる
主菜だけ残る硬い、噛めない形態の見直し(介護食の分類
汁物だけ残るむせる、飲み込みにくいとろみの検討。嚥下の評価
ご飯だけ残る口の中がぱさつく、唾液の減少おかゆ、汁かけ。口腔ケア
特定の野菜が残る好き嫌い、繊維が硬い調理法を変える
後半になるほど残る疲れて食べられない食事時間の見直し(食事に時間がかかる

「残した」ではなく「何を残したか」を見てください。原因も対策も、まったく変わります。

配食なら記録が残る

配食を使うと、容器の回収時に残り方が分かります。毎日同じ量が届くので、比較もできます。

配食のふれ愛 太子店では、お弁当をお届けするときにご様子を拝見し、気になることがあればご家族やケアマネジャーにお伝えしています。「最近、主菜が残るようになった」といった変化が、形態を見直すきっかけになります。

毎日のことだから、抱え込まない

配食のふれ愛 太子店では、管理栄養士が献立を組んだお弁当を、太子町を中心とした南河内エリアへ手渡しでお届けしています。週に何回か、1日1食だけ。そんな使い方で構いません。「作れない日をなくす」ための手段として、ご相談ください。

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関連用語

低栄養

エネルギーとたんぱく質が不足した状態。高齢者の要介護化の入口になります。

認知症

記憶や判断の力が低下し生活に支障が出る状態。食事の場面にも影響が出ます。

介護食

かむ力・飲み込む力に合わせて形や硬さを調整した食事の総称です。

ケアマネジャー

介護保険のケアプランを作り、サービス事業者との調整を担う専門職です。

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