高齢者の食事と栄養に関する用語解説
介護食とは、加齢や疾患により噛む力(咀嚼力)や飲み込む力(嚥下機能)が低下した方でも安全に食べられるよう、食材の大きさ・硬さ・とろみ・形状を調整した食事の総称です。一口大、きざみ食、とろみ食、ペースト食、ムース食など、様々な形態があり、食べる方の身体機能に合わせて最適な形態が選択されます。
介護食の分類体系は、日本介護食品協議会が定める「ユニバーサルデザインフード(UDF)」と、日本摂食嚥下リハビリテーション学会が定める「嚥下調整食分類2021」の2つが広く使われています。UDFは4段階(区分1:容易にかめる、区分2:歯ぐきでつぶせる、区分3:舌でつぶせる、区分4:かまなくてよい)に分類され、市販の介護食品のパッケージに表示されています。嚥下調整食分類はコード0〜4の5段階で、医療機関や介護施設での食事提供の際に参照されます。
介護食の調理には、普通食とは異なる知識と技術が必要です。単に食材を細かく切るだけでは十分ではなく、食材同士がまとまりやすいように調理する、口の中で離水しないようにする、適度な粘度を持たせる、温度変化で食感が変わらないようにするなど、多くの配慮が求められます。例えば、肉じゃがをきざみ食にする場合、じゃがいもは潰してマッシュ状にし、肉は繊維を断つように切り、だし汁でとろみをつけて提供する必要があります。
近年は「スマイルケア食」という農林水産省の新しい分類も導入されています。青・黄・赤の3色で区分され、青は噛むことに問題がある方向け、黄は飲み込むことに問題がある方向け、赤は噛むこと・飲み込むことの両方に問題がある方向けに分類されています。市販の介護食品もこのマークを表示するようになり、家庭での介護食選びがしやすくなっています。
厚生労働省の調査によると、65歳以上の約30%が「噛む力に問題がある」と回答しており、75歳以上では約半数に達します。咀嚼力や嚥下機能が低下した状態で普通食を食べ続けると、食事中のむせ・窒息・誤嚥性肺炎のリスクが著しく高まります。適切な介護食の選択は、安全な食事を保障するための基本です。
しかし、介護食の重要な課題は「食べる楽しみ」の維持です。見た目が普通の食事と大きく異なると、食欲が低下して低栄養を招く悪循環に陥りがちです。最新の介護食は、ムース食のように見た目を普通食に近づける技術や、ソフト食のように軟らかいのに形が保たれる製法が発達しており、安全性と食事の楽しみを両立できるようになっています。食事は単なる栄養摂取の手段ではなく、日々の大きな楽しみであり、生活の質(QOL)に直結するものです。その方の機能に合った最適な介護食を選ぶことが、健康で豊かな在宅生活を支える鍵となります。
配食のふれ愛では、ご利用者様の咀嚼・嚥下機能に合わせた複数の食事形態をご用意しています。一口大、きざみ食、ムース食に加え、おかゆへの変更やとろみ付けにも対応しています。「最近むせることが増えた」「硬いものが噛めなくなった」というお声をいただいた際は、ケアマネジャーやご家族と連携しながら、最適な食事形態への変更をご提案しています。まずは無料試食で、当店の介護食の味と食べやすさを実際にお確かめください。
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