血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が慢性的に高くなる代謝疾患。インスリンの分泌不足や作用低下が原因。

詳しい解説

糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが不十分になることで、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高い状態が続く疾患です。日本の糖尿病患者数は約1,000万人と推計され、高齢者に多いのが特徴です。70歳以上の男性の約25%、女性の約20%が糖尿病またはその予備群に該当するとされています。

糖尿病は主に1型と2型に分類されます。1型糖尿病は膵臓のインスリン産生細胞が自己免疫反応で破壊されるタイプで、若年発症が多く全体の約5%を占めます。2型糖尿病は遺伝的素因に過食、運動不足、肥満、加齢などの環境因子が加わって発症するタイプで、全体の約95%を占めます。高齢者の糖尿病の大部分はこの2型です。

糖尿病の怖さは合併症にあります。高血糖が長期間続くと、細い血管が傷つき「三大合併症」と呼ばれる糖尿病網膜症(失明の原因第2位)、糖尿病腎症(人工透析の原因第1位)、糖尿病神経障害(手足のしびれ・痛み)が進行します。さらに太い血管も障害され、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが2〜3倍に高まります。高齢者では認知症の発症リスクも約1.5倍になるとされています。

高齢者の食事における重要性

食事療法は糖尿病治療の基本中の基本です。特に2型糖尿病では、適切な食事管理だけで血糖値が改善するケースも少なくありません。高齢者の糖尿病食事療法では、過度なカロリー制限による低栄養サルコペニアを避けることが重要なポイントです。日本糖尿病学会のガイドラインでは、高齢者の場合、厳格すぎる血糖コントロールよりも低血糖の回避と十分な栄養確保のバランスを重視する方針が示されています。

血糖値の急激な上昇(血糖スパイク)を防ぐためには、食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻を先に食べる「ベジファースト」が効果的です。また、炭水化物の質にも注目し、白米よりも玄米や雑穀米、食パンよりも全粒粉パンなど、食物繊維が豊富で血糖値の上昇がゆるやかな食品(低GI食品)を選ぶことが推奨されています。1回の食事でまとめて食べるのではなく、1日3食を規則正しく摂ることも血糖コントロールの基本です。

日常生活での実践ポイント

  • 1日3食を規則正しく食べる:食事の間隔が空きすぎると、次の食事で血糖値が急上昇します。朝・昼・夕を決まった時間に摂り、間食は控えめにしましょう。
  • 野菜を先に食べる:食物繊維は糖の吸収をゆるやかにします。サラダや和え物、汁物の野菜から食べ始め、次に肉・魚などのおかず、最後にごはんの順番を心がけましょう。
  • ごはんの量を計量する:主食(ごはん・パン・麺)は血糖値に最も影響する食品群です。1回のごはんは150g(茶碗軽く1杯)程度を目安にし、食べ過ぎを防ぎましょう。
  • 甘い飲み物に注意する:ジュースや清涼飲料水は大量の糖分を含みます。ペットボトル500mlのジュースにはスティックシュガー約15本分の糖分が含まれています。飲み物はお茶や水を基本にしましょう。

当店のお弁当での対応

配食のふれ愛では、糖尿病の方に配慮した「糖質カロリー調整食」をご用意しています。1食あたりのエネルギーを約400〜500kcalに調整し、野菜を豊富に使用して食物繊維もしっかり確保しています。ごはんの量は通常より控えめに設定しつつ、おかずのボリュームと味付けにこだわり、満足感のある食事をお届けします。管理栄養士が監修した献立で、面倒なカロリー計算や栄養計算なしに、適切な食事管理を続けることができます。

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配食のふれ愛では、管理栄養士監修の栄養バランスに優れたお弁当をお届けしています。お体の状態に合わせた7種類のメニューからお選びいただけます。

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関連用語

カロリー調整食

エネルギー摂取量を制限した食事。糖尿病や肥満の食事療法に用いられる。

食物繊維

消化されにくい成分で、血糖値の急上昇を抑え、腸内環境を整える働きがある。

BMI

体重と身長から算出される体格指数。糖尿病の発症リスクや治療目標の指標として用いられる。

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