高齢者の食事と栄養に関する用語解説
血圧が慢性的に正常範囲を超えて高い状態。収縮期140mmHg以上または拡張期90mmHg以上が基準。
高血圧とは、心臓から送り出された血液が血管壁に与える圧力(血圧)が慢性的に高い状態を指します。日本高血圧学会の基準では、診察室での測定で収縮期血圧(上の血圧)140mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)90mmHg以上が高血圧と診断されます。家庭血圧ではこれより5mmHg低い値(135/85mmHg以上)が基準となります。
日本の高血圧患者数は約4,300万人と推計され、成人の約3人に1人が該当する最も一般的な生活習慣病です。特に高齢者では有病率が著しく高く、75歳以上の男性の約75%、女性の約70%が高血圧であるとされています。加齢に伴い血管の弾力性が低下(動脈硬化)するため、高齢になるほど血圧が上がりやすくなります。
高血圧は「サイレントキラー(沈黙の殺し屋)」とも呼ばれ、自覚症状がほとんどないまま全身の血管にダメージを与え続けます。放置すると脳卒中(脳出血・脳梗塞)のリスクが約3〜4倍、心筋梗塞のリスクが約2〜3倍、腎不全のリスクも大幅に上昇します。また、高血圧は血管性認知症の主要なリスク因子でもあり、高齢者の認知機能低下と密接に関連しています。
高血圧の管理において、食事療法は薬物療法と並ぶ重要な柱です。特に減塩は最も確実な血圧低下効果が期待できる食事介入です。日本人の食塩摂取量の平均は1日約10gですが、日本高血圧学会は1日6g未満の食塩摂取を推奨しています。食塩の約7割は加工食品や外食から摂取されており、「自分では塩を使っていない」と思っていても知らないうちに過剰摂取しているケースが多いのが実情です。
ナトリウム(食塩の主成分)の摂りすぎが血圧を上げる一方、カリウムにはナトリウムの排泄を促して血圧を下げる働きがあります。カリウムを豊富に含む野菜、果物、海藻、いも類を積極的に摂ることが勧められます。ただし、腎臓病を合併している場合はカリウムの摂取制限が必要な場合があるため、医師の指示に従ってください。このほか、DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)と呼ばれる、果物・野菜・低脂肪乳製品を多く、飽和脂肪酸を少なくする食事パターンが血圧低下に有効であることが大規模な臨床試験で実証されています。
配食のふれ愛のお弁当は、管理栄養士が監修した塩分控えめの献立で、1食あたりの食塩相当量を約2.5g以下に抑えています。だしの旨味や香辛料を活かした調理法で、減塩でも満足感のある味わいを実現しています。カリウム豊富な野菜もたっぷり使用し、毎日の食事で自然と血圧管理に役立つ栄養バランスを整えています。塩分制限が厳しい方には、さらに減塩に特化したメニューのご相談も承っております。
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