濃ければ安全、ではない。濃すぎるとろみは喉に残る
水やお茶のようにさらさらした液体は、喉を速く流れます。飲み込みの反射が遅れている方では、反射が起きる前に気管へ届いてしまいます。とろみをつけて流れを遅くすることで、反射が間に合うようにする。これがとろみの目的です。
つまり、とろみは飲み込みのタイミングを取り戻すための調整であって、濃くすれば安全になるものではありません。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会の分類では、とろみを3段階に分けています。
| 段階 | 呼び名 | 見た目 | スプーンから |
|---|---|---|---|
| 薄い | 段階1 | ストローで吸える。飲み込むと口に残らない | すっと流れ落ちる |
| 中間 | 段階2 | とろりとしている。ストローでは吸いにくい | とろとろと流れ落ちる |
| 濃い | 段階3 | 明らかにとろみが強い。スプーンで食べる感覚 | 形をある程度保ち、流れにくい |
どの段階が必要かは、嚥下の評価をした専門職が決めます。言語聴覚士、歯科医師、医師、管理栄養士が関わります。自己判断で決めず、退院時や訪問時に必ず確認してください。
4番目が最も間違えられます。混ぜた直後は薄く見えるので足してしまい、数分後には濃すぎるものができあがります。待ってから判断する。これだけでほとんどの失敗が防げます。
| 飲み物 | 特徴 |
|---|---|
| 水・お茶 | 標準。表示どおりの量で付く |
| 牛乳・乳製品 | とろみが付きにくい。時間もかかる |
| 濃厚流動食・栄養補助飲料 | 付きにくい。専用の指示に従う |
| 味噌汁・スープ | 塩分・油分で付き方が変わる |
| 果汁(酸味の強いもの) | 付きにくいことがある |
| 炭酸飲料 | 混ぜると炭酸が抜ける |
また、時間が経つととろみは強くなります。作り置きすると、飲むころには段階が上がっています。飲む直前に作ってください。
安全側に振ろうとして濃くしすぎると、次の問題が起きます。
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